外為ファイネストの評判は?メリット・デメリットを解説
香港に本社を持つ金融グループ「ハンテック」の日本法人「外為ファイネスト」。
外為ファイネストのFX口座にはどのようなメリットや特徴があるのでしょうか?
また、外為ファイネストを利用する前に知っておくべき欠点や、口コミ・評判についてもご紹介します。
取引手数料 | 無料 ※PROコースを除く |
---|---|
最低取引単位 | 1,000通貨 |
レバレッジ | 最大25倍 |
自動売買 | ○ |
デモトレード | ○ |
水上 紀行
バーニャ マーケット フォーカスト代表
1978年三和銀行(現、三菱UFJ銀行)入行。1983年よりロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。 東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かす。1995年より在日外銀において為替ディーラー及び外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして広く活躍中。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。著書はこちら
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外為ファイネストの3つのFX口座の違い
外為ファイネストの特徴や強みを知る上でまず初めに確認しておきたいことは、外為ファイネストでは3種類のFX口座を提供しているということです。
外為ファイネストで口座開設を検討している方は、3つのFX口座の違いと特徴をしっかりと理解しておきましょう。
MT4 ZERO
外為ファイネストの3つのFX口座の中でもとりわけ人気が高いMT4 ZEROは、名前の通り取引ツールにMT4を採用しています。
MT4とは、ロシアの企業が開発したFX取引ツールのことで、世界中のFXトレーダーから重宝されている非常に人気の高い取引ツールです。
日本のFX会社でMT4が利用できるところは多くはありませんが、外為ファイネストはそのうちの一社となっています。
外為ファイネストのMT4には50種類以上のテクニカル指標が搭載されていて、高度なテクニカル分析に適しています。
さらに、EA(自動売買プログラム)を作成することや、市販のEAを導入することもできます。
多彩なテクニカル指標や世界中のプログラマーが構築したEAを利用できることから、多くの上級トレーダーやプロトレーダーから高く評価されている取引ツールです。
取引ツールはMT4を使いたいという方は、MT4 ZEROで口座開設すると良いでしょう。
EVO
MT4 ZEROではMT4を利用するのに対して、EVOではCURRENEX(カリネックス)という取引ツールを利用します。
EVOでは、MT4をさらに上回る約80種類ものテクニカル指標が利用できます。
さらに、CURRENEXのスマホアプリでも65種類のテクニカル分析が可能となっていて、テクニカル指標の豊富さでは最多級となっています。
ただし、取引ツールの使いやすさはテクニカル指標の数だけで測れるものではなく、画面のカスタマイズ性能や速度なども重要なポイントです。
PRO
大口取引を行うプロトレーダーや機関投資家向けのFX口座です。
最低取引単位が50万通貨単位となっていることから、少なくとも数百万円の資金が必要になります。
PROの取引ツールはEVOと同じCURRENEXとなります。
外為ファイネストでは3つのFX口座が提供されていますが、ツールや取引ルールにはそれぞれ違いが見られます。
外為ファイネストで口座開設をする前には、それぞれの口座の違いをしっかりと把握しておきましょう。
MT4 ZERO | EVO | PRO | |
---|---|---|---|
取引ツール | MT4 | CURRENEX | CURRENEX |
通貨ペア | 30 | 12 | 14 |
最低取引 | 1,000 | 1万 | 50万 |
手数料 | 無料 | 無料 | 0.003% |
外為ファイネストのデメリットと注意点
MT4やCURRENEXなど、海外でも評判の良い取引ツールを採用している外為ファイネストですが、外為ファイネストは利用しないというトレーダーもたくさんいます。
外為ファイネストを利用しないトレーダーはなぜそう判断するのか、外為ファイネストのデメリットについて以下に解説していきます。
情報提供が少ない
情報提供が豊富なFX会社では、為替アナリストや有名トレーダーによるレポートの配信や、投資セミナーの開催を積極的に行っています。
セミナーは会場だけでなくオンラインでも行われるので、地方にお住まいの方でも受講することが可能です。
一方で、外為ファイネストは情報提供が少ないFX会社です。
FXトレードや為替分析についてこれから学んでいきたいと考えている方には、難易度が高いFX会社とも言えます。
高金利通貨ペアが少ない
外為ファイネストでは全30種類の通貨ペアをお取引できますが、FX初心者や初級者にも馴染みやすいクロス円通貨(円が絡んだ通貨ペア)は8種類のみとなっています。
多くの通貨ペアはドルストレートをはじめとした、外貨同士の通貨ペアとなっています。
また、近年人気が高く、金利狙いで取引されることの多い南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソの取り扱いはありません。
少し不便なクイック入金
外為ファイネストを含むほとんどのFX会社では、FX口座への入金にはクイック入金が利用できます。
クイック入金は、入金手続き後即座に資金が反映されることに加えて、振込手数料が無料となる便利なサービスです。
ただしクイック入金を利用するには、各FX会社が提携している金融機関で口座開設している必要があります。
この点に関して、外為ファイネストで提携している金融機関は以下の8行、みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行など、メガバンクでも利用できない銀行があるので注意が必要です。
300以上の金融機関が利用できるFX会社もいくつかあるので、この点は外為ファイネストのデメリットと言えます。
外為ファイネストは上級者向け
外為ファイネストの取引ツールはMT4をはじめとして、初心者には難易度が高い取引ツールを採用しています。
しかしながら、取引ツールの使い方について詳しく解説しているコンテンツは豊富とは言えず、ある程度は独学で学ぶ必要があります。
また、先にも述べたように、外為ファイネストではトレードの判断材料となるようなレポート配信や、分析手法に関するセミナー動画の配信などは少なくなっています。
FXをこれから始める初心者の方には厳しい環境と言えるでしょう。
外為ファイネストのメリットと特徴
FXトレーダーの中には、外為ファイネストをメイン口座として利用している方もいます。
外為ファイネストには、他のFX会社には無い強みや特徴があります。
続いて外為ファイネストが他社よりも優れているメリットについて解説していきます。
約定力が強い
口コミで聞くことが多い外為ファイネストの強みと言えば、約定力が強い点でしょう。
約定力とは、トレーダーが注文を出した価格で約定する確率の高さのことです。
相場が激しく乱高下している時間帯には、注文した価格から相場が動いて異なる価格で注文成立してしまうことがあります。
また、相場が激しく動くことで注文が弾かれてしまい、約定拒否となることもあります。
外為ファイネストは約定力に定評のあるFX会社で、特にEVOとPROの約定力はトレーダーから高く評価されています。
外為ファイネストはスキャルピング公認
スキャルピングとは、数十秒単位の短い時間で取引を繰り返すトレード法を言います。
スキャルピングはFX会社のサーバーに負担をかけることもあり、多くのFX会社が禁止しています。
外為ファイネストではスキャルピングを公認していて、スキャルピングをしても他のFX会社のように口座凍結になるようなことはありません。
発注から約定までに人手を介さないNDD方式
NDD方式とは、ノーディーリングデスク方式の略語であり、FX会社のディーラーが手を加えずに、投資家の注文を単純にインターバンク市場(銀行間の為替取引が行われる市場)に流す方法を意味します。
主に海外のFX会社では、NDD方式を採用するのが一般的になっています。
対して、国内のFX会社の多くはDD方式(ディーリング・デスク方式)を採用しています。
DD方式では、投資家の取引相手はFX会社となり、FX会社はインターバンクで反対売買(カバー取引)を行うことでバランスを保っています。
投資家の取引相手がFX会社になると言うことは、投資家とFX会社は利益相反の関係になるということです。
つまり、投資家が負ける取引を行えば、FX会社は儲かるということになります。
このような投資家とFX会社の利益相反の構図を嫌い、DD方式のFX会社は利用しないという投資家も存在します。
と言うのも、取引ツールやレートを提供しているのはFX会社であり、投資家は相手の土俵で戦っているとも考えられるからです。
これに対して、NDD方式のFX会社は取引に関与せず、単純に顧客の注文を取り繋いでいるだけになるので透明性が高いという意見もあります。
しかしながら、昨今は金融庁による監視や規制が厳しいこともあり、DD方式を採用する国内のFX会社も信頼性が高い企業ばかりです。
利益相反の関係性とは言え、フェアで顧客本位の運営をしているFX会社も多くあります。
また、DD方式のFX会社はNDD方式のFX会社と比較して、圧倒的にスプレッドが狭いというのも見逃せないポイントです。
そのため、DD方式かNDD方式かについては、検討する必要はないという考え方が最近は多くなっています。
外為ファイネストならMT4
外為ファイネストが選ばれている理由は様々ですが、MT4が使えることから外為ファイネストを選択している人もたくさんいます。
MT4はそれほど評判の良いツールであり、専業トレーダーの中にはMT4しか使わないと言う人もいるほどです。
MT4が使えるということは、外為ファイネストの最大のメリットとも言えるでしょう。
外為ファイネストの口コミ・評判
クラウドソーシングを利用して外為ファイネストに関するレビューを募集しました。
外為ファイネストを実際に利用してみた感想について回答を頂きました。
※口コミの募集にはクラウドソーシングサービスのランサーズを利用しています。
※ご紹介している口コミは、口コミを提供された方の使用当時のものであり、その内容および商品・サービスについていかなる保証をするものでもありません。
MT4を使って1,000通貨単位から取引を始められます。MT4の練習に使ってみるのも良いです。本格的にFXをやるなら、特にテクニカル中心の方はMT4がおすすめです。外為ファイネストは外資系ですがサポートはそれなりにしっかりしているので、MT4で分からないことがあればサポートを利用すると良いです。(40代|FX歴7年)
外資系のFX会社にしては通貨ペアの種類が少なく、ツールもMT4を除いては目新しいものはありません。スプレッドやスワップポイントなどの条件も突出しているわけではないので、決め手に欠けるところはあります。しかしやはりチャートならMT4が最強です。口座の入出金もスムーズで、特に問題はありませんでした。(30代|FX歴5年)
取引ツールはMT4やCURRENEXなど、世界基準のものから選択できます。国内業者が提供するツールでは物足りなかった人でも、一通りのことはできると思います。ツールが充実している一方で、情報提供が少ないので、外部から自分で集める必要があります。不要な人には問題ありませんが、情報を求める人は他社と併用すると良いです。(40代|FX歴10年)
外為ファイネストのスプレッド
外為ファイネストのスプレッドは、業界最狭水準のスプレッドを提供しているFX会社と比較すると、それほど良い条件とは言えません。
また、外為ファイネストのスプレッドは固定ではなく変動制となっていて、スプレッド幅は常に変化しているので注意が必要です。
それほど悪い条件ではないとも考えられますが、業界最安値のFX会社と比較すると劣ります。
外為ファイネストのスワップポイント
外為ファイネストのスワップポイントは、全通貨ペアを通してそれほど悪い条件ではなく、通貨ペアによっては比較的高いスワップポイントが付与されているものもあります。
ただし注意しておきたいのは、売りから入る場合のマイナススワップが大きい点です。
外為ファイネストは「買い」と「売り」のスワップ差が大きく、売りから入るとスワップの支払いが非常に大きくなることがあります。
また、通貨ペアによっては買スワップと売スワップの両方がマイナスになっていることもあるので、中長期で取引する方は注意が必要です。
一方で、DMM FXのように買いスワップと売りスワップが同程度の水準に設定されているFX会社もあります。
売りポジションを保有することが多いトレードスタイルであれば、他のFX会社も検討してみることをおすすめします。
外為ファイネストの口座開設の流れ
口座開設フォーム入力
外為ファイネストで口座開設をするには、まず初めに外為ファイネスト公式サイトの口座開設フォームへ進み、必要事項を入力します。
必要書類の提出
マイナンバー書類と本人確認書類を提出します。提出方法はWebアップロード、メール添付、郵送、FAXから選択できます。
必要書類の提出をもって、口座開設の申し込みは完了となり審査に入ります。
口座開設通知書の受け取り
外為ファイネストの審査に通ると、本人確認書類に記載された住所に、ユーザーIDとパスワードが記載された書類が送られてきます。
入金後取引開始
外為ファイネスト指定の銀行口座に振込、またはクイック入金にてFX口座に入金すると、いよいよFX取引がスタートとなります。
外為ファイネストに関するQ&A
月曜日AM7:05〜土曜日AM6:55となります。
サマータイム適用時の夏時間は、月曜日AM6:05〜土曜日AM5:55です。
また、以下の時間帯にはシステムメンテナンスが実施されます。
火曜日〜金曜日AM6:58〜AM7:05(サマータイム期間はAM5:58〜AM6:05)
個人口座のレバレッジは25倍のみとなっています。
MT4とCURRENEX(PRO、EVOの取引ツール)どちらもスマホとタブレットで取引可能です。
外為ファイネストの会社概要
外為ファイネストの設立は1999年、香港に本社を持つ金融グループ「ハンテック」の日本法人です。
グループ企業はアジアを中心として、世界中の金融都市に点在しています。
会社名 | 外為ファイネスト株式会社 |
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所在地 | 東京都千代田区丸の内2-2-2 丸の内三井ビルディング |
電話番号 | 03-6268-0234 |
設立日 | 1999年3月16日 |
資本金 | 3億8,000万円 |
自己資本規制比率 | 616.3% |
外為ファイネストの総評
外為ファイネストの強みはやはりMT4が使えることです。
反対に、MT4をまだ一度も使ったことがなく、高度なテクニカル分析に基づいたトレードをしない方であれば、あえて外為ファイネストを選択する理由はないとも考えられます。
FX初心者の方であれば、外為ファイネスト以外の選択肢も検討してみることをおすすめします。